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ベトナムキャスト インタビュー

Nguyen Hoang Tung

グェン・ホァン・トゥン

6歳で演技クラスに参加して以降、子役として映画、テレビ、舞台に出演。ハノイ映画演劇大学にて演劇を履修、首席で卒業。卒業後はベトナム青年劇場に10年間所属し、フィジカルシアター部門で演出家及び俳優として活動した。現在はフリーランス。ベトナムを中心にプロフェッショナルのマイム俳優として活動のほか演出も手がけ、ハノイ芸術大学、国立芸術教育大学では演技コース身体訓練クラスにて教鞭をとっている。受賞歴、海外アーティストとの共演歴多数。

Q:表現の世界に入ったきっかけ、影響を受けた人や存在について伺えますか?

 大変な引っ込み思案、人見知りな子供でした。それを心配した母が5歳の時、学校でスピーチやお芝居をするクラブに私を入らせたのです。最初は高学年の子供たちに混じって、ただ聞いているだけでしたし、初めて自分で台詞を言う時には半分しか覚えていないまま舞台に出ることに。舞台袖から母が必死に台詞を教えてくれたそうですが、私は黙って立ったまま(笑)。けれど、そこから少しずつ人前で表現することが好きになり、演技や表現することを仕事に選びました。

 

Q:小野寺修二との創作、稽古についてどのように感じていますか?

 最初のベトナムでのワークショップ、今年2月のワーク・イン・プログレスと、回を重ねることで小野寺さんの創り方がだいぶ分かるようになって来ました。新しい出来事が起こると、まだ戸惑う瞬間もありますが、小野寺さんのように役者やダンサーが持っている力を引き出して下さる演出家との仕事は初めて。日々の稽古がとても勉強になっています。

 

Q:あなたにとって「ベトナム」はどんな国ですか?

 政治家っぽい発言になるかも知れませんが……まだ生活の安定が確立されていない、発展の途中にある国だと思います。街の景観、社会制度の公平・不公平もまだ、しっかりと定まっていない。ルールは作ったものの、それを守るための教育が足りていない。そんな風に感じています。

Q:あなたが創作や表現をするうえで、大切にしていることはどんなことですか?


 私が一番大事だと思っているのは、与えられた役への演技や表現を通し、「感情」をどう引き出して舞台上で見せるか、ということ。それを観客に伝え、作品や役に共感してもらうことが、パフォーマーとしての仕事だと思っています。

(インタビュー/編集:尾上そら)

 

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