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ベトナムキャスト インタビュー

Bui Hong Phuong

ブィ・ホン・フォン

ベトナムダンスカレッジにてダンスを学び、同校修了後、バオソン芸術劇場に2012年までダンサーとして所属。2013年からはベトナム青年劇場フィジカルシアター部門にダンサー・女優として所属している。テレビ番組への出演歴もあり、現在は各地のイベントやフェスティバルで、ダンサーとしてまた振付家としても精力的に活動している。

Q:表現の世界に入ったきっかけ、影響を受けた人や存在について伺えますか?

 子供の頃から舞台が好きで、最初は歌手になりたかったんです。11歳の時に、母が歌の学校に連れて行ってくれたのですが年齢制限のために入れず、代わりに入った学校でダンスを学びました。でも、卒業する頃には演劇にも興味が広がり、結局仕事は演劇を中心にしています。歌もダンスも演劇も全部知っているし全部好きですが、全部浅いのが私の残念なところでしょうか(苦笑)。また、歌に戻る日が来るかも知れません(笑)。

Q:小野寺修二との創作、稽古についてどのように感じていますか?

 小野寺さんは、クリエイションの際に私たちにいろいろなヒントやモティーフを渡してくれるんです。それを自分に取り入れ、発想を膨らませていく創り方はとてもやりやすいし、最初からモティーフを共有できているので、めざすべきものに効果的に近づけるように感じています。

 

Q:あなたにとって「ベトナム」はどんな国ですか?

 自分が今、生活している環境や、近しい人々や周囲で起きる出来事にも、今のところ不満はありません。生まれた国、母国としてのベトナムはやはり好きですし。でも、私などは無限にあるとも思える砂浜の中の一粒の砂に過ぎません。だから今は国のことよりも、自分が表現者としてどう生きていくかをきちんと考えることで、精一杯なのが現実です。

Q:あなたが創作や表現をするうえで、大切にしていることはどんなことですか?


 私にとって大切なことは二つ。一つは演じることで、私自身の中に流れる“芸術の血”を満たすことができた、と思えるかどうか。もう一つは、そのことが舞台を観てくださっているお客様にきちんと伝わり、私が感じているような充足感を共有してもらうこと。いつも、それを最優先で考えています。

(インタビュー/編集:尾上そら)

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